山道具の話3:BIG SKY ビッグスカイ (MYSTERY RANCH ミステリーランチ)

四年ほど前に購入したザック。憧れていて、いつか欲しいと思っていたミステリーランチのカバン。
昔は個人で注文し、アメリカから直接送ってもらう手段もあったみたい。しかしA&Fで取り扱われるようになってからは、海外のホームページからは購入できなくなってました。
私がその存在を知って、このカバンで登山したいなあ!と思った頃には、すでに個人での購入は難しく。。。

それからはじめはMade in USAだけだったのが、途中からMade in Philipinが加わり、また最近はベトナムもあるのかな?PIとVNと表記されるものが加わってます。生産の増強や、米軍納入(米軍に採用されているミリタリーラインがある)に関する規定に触れないようにユーザーに届けるためだとか。
しかしオークションなどを覗くと、Made in USAへのプレミア感は根強く、それだけで大変高価になったりするブランド。
ちょうど買おうと思ったときはPIラインへの切り替えがはじまった時期だった。まあアメリカ産は高すぎて手が出なかったです。

そんなこんなで、当時手に入れてからずっと登山に使っているのがBIG SKYというカバン。
たまたまアメリカ・モンタナ州を旅行する機会があり、現地の本店に行き購入しました。懐かしいなあ。

タグの表示。今のと少し違って、若干細かい。

ミステリーランチ特有のフューチュラヨークシステム(HP)、3-ZIPを備えているモデル。今はBIG SKYというモデルはディスコンになってしまって、近いかたちのがテラフレーム50とかラビーンとか。
ガバっと一気に開くので、内部へのアクセスが大変容易。またそれはパッキングも簡単であることも意味している。

こんな感じに。なかの黄土色のパーツは、別のパソコン用アクセサリーを取り付けるためのものなので本来はない。

使われている素材は500デニールのコーデュラナイロン。堅牢性、耐水性に優れている。裏側にはPUコーティング。ミステリーランチが使う素材のこだわりについてはこちらの紹介が詳しいです。気合入ってるよ、うん。
公式では49リッターと言われているけれど、ミステリーランチによくある現象で、公式の容量より多く物が入る。
隙間に詰めればまだ入るな。。。という感じで詰めるとこんな風になる。

横から。

この中に、テント、ツェルト、シュラフ、マット(エアータイプ)、バーナーや鍋等のセット、ナルゲンの1Lのボトル、着替え2泊ぐらい分、ハードシェル上下、ソフトシェル、食料、などが詰め込まれている。これで大体13kgになった。

本体部分の他に収納できる場所はもうひとつだけあって、本体の上側。

ここには財布、ロープ、ファーストエイドキット、ヘッドランプなどを入れている(まだ入る感じ)。
最初はここに地図も入れていたけれど、いちいちザックを下ろすのが面倒に思い、別のアクセサリーを購入。今は手元に地図やコンパス、カメラ、行動食を収納している。

みちみちに入れても、しっかりと背面のヨークの長さや紐を調節し体にフィットさせれば、左右に体を振られることもなく、しっかりと背負うことができる。実はカバンだけでも2kgくらいあるのだが、その重さなんて気にならないくらい、背負っていて問題ない。やっぱり自分の体に合わせて、調節できるのは大事なんだと強く感じる。


本体の横部分には、この写真のようなスポットがある。
ボタンを外して

この隙間に腰回りのパッドを収納することが可能となっている。旅行中とか、そこまで詰め込まないときは収納して簡単に背負えるようにしていた。海外に行くときも、このカバンを機内持ち込みにしたり。東京の出張のときにこれで行ったときは、地下鉄でとても目立っていた、気がする笑。

正面にウェビングテープがついており、いろんなものを引っ掛けられたりする。
また底面や

腰ベルトの側面にも


こういう余裕が作ってあり、各種アクセサリーパーツをつけれられるようになっている。お好みでどうぞ、といった感じ。
他のブランドだと最初からここにポケットがついていたりするので、その点は自分でつけなければいけない、と考えるか、拡張性を自分で楽しめると考えるかが大事かも!

ちょこちょこ画像に入ってくるオレンジ色のパーツは、別売りのアクセサリーであるStick-it。ZIPのある正面を覆うようなパーツであり、行動中のウェアやヘルメットを簡単に挟める。
このようなパーツは初期型のBIG SKYには最初からついていたりする。あの頃のモデルはめちゃくちゃ渋くて、かっこいい!色が二色になっている。中古なら買えたりするけれど、さすがに古いしMade in USAなので高かったり、コーティングの状態が難しかったり。。。本当に良いものに出会ったら、いつか買いたい。。。


あ、あと内部からハイドレーションシステムを出すことも可能です。

現行のモデルのほうが背面にポケットがあったり、本体とヨークシステムの間に荷物を挟めたりと進化していて便利になっているのに対し、BIG SKYは内部にポケットもないし、外側はサイドにボトルを入れるポケットがあるくらい。でも、ただガバっと開けて詰めるだけというシンプルさが清々しくて、大変気に入っているんです。

それにこのBIG SKYという名前も良い。
モンタナ州を旅行したとき、延々と続く大地ととても広い空がとても印象に残りました。モンタナ州がビッグ・スカイ・カントリーと呼ばれているのも納得の光景でした。そんなモンタナそのものの名前を冠したカバン、めちゃくちゃ素敵じゃないですか。なんでこの商品名が受け継がれなかったのかなと、残念でならない。そのうち復活したりするのかな。。。

無骨な作りで、仕様も無骨。とにかく必要そうなもの突っ込んで、外に行ってこい!と言ってくるようなカバン。
山で広い空の下、このカバンを背負って歩けることが喜びです。

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