第161回日本獣医学会学術集会 緊急公開セミナー アフリカ豚コレラ〜知っておくべきこと、考えておくべきこと〜について

30分ほど遅れて入室。はじめの方は聞けなかった上での情報です。

スライドの情報量が多く把握しきれていない部分もあります。また個人のフィルターを一度通しています。出来る限りそのままの情報を書こうとはしています。

伴先生

・中国の1例目:封鎖、消毒など防疫対策は実施。しかし、3〜50km範囲内の農場で陽性例が検出。どこでも全頭淘汰。しかし、2例目、3例目の発生。

・中国の流行株は、ロシアで分離された株と相同性高い。ロシアおよび東欧で流行してるジョージア株の可能性高い。

・分離ウイルスの死亡率高い。一方で、感染率は比較的低い。同居豚には、無症状個体が居たり。

・豚自体の移動よりも、豚由来製品の移動が感染拡大に関与の可能性。

・農水の対策としては、情報収集、生産者への注意喚起、予防対策の徹底

・各国際空港への探知犬の積極的配置など。しかし、鹿児島など畜産が盛んな地域への海外フェリーの寄港なども考慮して欲しいとの質問での指摘もあり。

・中国の航空会社のホームページにも、注意喚起

・現在検疫強化期間。中国の発生地域からの渡航者などは特に注力。

・患畜の手当金、特別手当あり(状況による)

・ 検査フローなども公開。早くて詳細まで記すること出来ず。

・イノシシの生息数の増加は懸念材料。
・国際連携‥デンマーク、ポーランド、中国韓国、ウルグアイ、アルゼンチンは首脳間の共同声明
G7でも協力枠組みあり。
・今後は日中韓のフォーラムでアフトン豚コレラのテーマも。

山田先生

診断体制と研究状況について
・豚コレラとアフリカ豚コレラ:原因ウイルスは全く違う。感染細胞、宿主は同じ。豚コレラは血管内皮にも感染。共通は単球、マクロファージ
・症状は似てるが、アフトンの方が強い
・アフトンはこの8月に初めて中国侵入、豚コレラは以前より中国、東南アジアに常在
・共に強い伝染性、高い致死性
High-contagious

・接触感染、唾液鼻汁糞便でも
・感染豚由来食肉、加工品など
・機材や人の移動
・常在地では、節足動物媒介も

・甚急性:感染4日以内に死亡、急性:最も多い、1週間以内に死亡、皮下出血、血便脾臓の腫大、分厚く、色が黒っぽい、亜急性:死亡率は70%以下、7-20日で死亡

・野外症例:内蔵臓器の顕著な出血、多くは突然死。脾腫と肺水腫が顕著、総じて脾腫が特徴的。どす黒く、幅厚さ共に肥大

・動衛研とアフトンの研究は1992年から。これまで診断法の見直し、リアルタイムPCRの導入など

・近年では、最近の流行株の導入、中国侵入株の感染実験、ならびに感染試験材料を用いた現行の検査法の実施、精度確認

・接種2日目に2/10頭の血液から検出、6日目以降は糞便以外で検出

・まずは餌を食べなくなる
・座り込むようになる
・41度以上の高熱、壁際など涼しい所を競って集まる。下痢便に出血、肛門から出血。斃死例では肺水腫が顕著。

・脾腫は、豚コレラとアフトンの区別の重要な鑑別点。豚コレラは梗塞、アフリカ豚コレラは腫大。

・実験的な同居感染試験。水平伝播は100パーセント。しかし、口蹄疫のように即日的ではなく、同居後10日ほどかかる印象

・腹腔内のリンパ節の暗赤色化

・検出は、PCR、リアルタイムPCRで高感度に検出。

・肺胞マクロファージから、ウイルス分離を行う。蛍光抗体法でも特異的に検出。

・抗体検出キットは、感染トンが急性のため抗体が上がらず、陰性になる傾向。

・まず豚コレラの検査、その後アフトンの検査なので、材料は多めに採取して

・通常以上の頻度で発生が見られた旨の通報が要

・豚コレラは白血球減少が特徴、皮膚紫斑も、神経症状はそれほど多くない、膀胱、腎臓の点状出血は多い
脾臓の辺縁に全周性に梗塞病変が見られたら、間違いなく豚コレラ

・アフリカ豚コレラの検出:冷蔵、冷凍肉、加工品からのゲノム検出は、かなり長いこと可能(感染性があるのかどうかは、検討中?)

High contagiousかどうか、致死率の急激な上昇、これらが一番大事。

また振り返って修正すべき点は、修正します。

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